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シニア向けひとり暮らし ~小さな家と安心できる終の棲家を考える~

人生100年時代、定年後の暮らし方を見直す方が増えています。
特に「ひとり暮らし」を選ぶシニアにとって、安心して住み続けられる住まいの選択は大きなテーマです。
ここでは「小さな家づくり」や「終の棲家」を検討する際のポイント、そして賃貸住宅にまつわる不安について考えてみます。

・なぜ「小さな家」なのか

子育てを終え、家族構成が変わると、広い家は掃除や管理の負担が大きくなります。
その点で「小さな家」は、暮らしやすさとコストの両面でメリットがあります。
必要最小限の空間にすることで、光熱費や固定資産税も抑えられ、日々の家事も楽になります。
加えて、最近は平屋やコンパクトな平面プランを取り入れることで、段差を減らし、高齢になっても安全に暮らせる工夫がされています。

 

・小さな家の工夫あれこれ

小さな家だからこそ、限られた空間を活かすための工夫が欠かせません。
例えば――

 

・収納の工夫
壁面収納や天井までの造り付け棚を取り入れることで、居住スペースをすっきり保てます。
また、ベッド下や階段下などのデッドスペースも活用すれば、荷物が多い方でも安心です。

 

・光と風の取り入れ方
小さな家は暗くこもりがちですが、大きな窓や天窓を設けると自然光が入り、日中は照明に頼らず快適に過ごせます。
通風を考えた窓配置にすれば、四季を通して心地よい空間に。

 

・庭や外とのつながり
少しの庭やウッドデッキがあるだけで、家の広がりを感じられます。
花や野菜を育てる楽しみは、日々の張り合いにもなりますし、近隣との交流のきっかけにもなります。

こうした工夫は、住み心地を良くするだけでなく、シニア世代にとって「心のゆとり」を生み出してくれます。

 

・終の棲家を考える

シニアにとって住まいは「最後まで安心して暮らせるかどうか」が大切です。
自宅を持つことは、賃貸に比べて「住み続けられないリスク」を減らせる大きな要素になります。
賃貸住宅の場合、高齢になると「保証人がいない」「年齢を理由に入居を断られる」といった問題が実際に起こっています。
特に、孤独死のリスクを大家さんが懸念するケースもあり、希望する物件に入れない事例は少なくありません。
こうした現状を考えると、若いうちから「自分の終の棲家」を持つことは大きな安心につながります。

 

・不安を軽くするための工夫

もちろん、家を建てたり購入したりするのは大きな決断です。
その際には以下の点を意識すると安心です。

 バリアフリー設計:段差をなくし、将来の介助や車椅子生活にも対応できるように。

 維持管理が楽な仕様:シンプルな間取り、耐久性の高い外壁や屋根を選ぶ。

 地域とのつながり:医療や買い物、公共交通へのアクセスも大切な要素。

 将来の資産性:万一住み替えることになっても売却や賃貸に出しやすい立地を選ぶ。

 

 

・まとめ

「シニア向けひとり暮らし」を安心して送るためには、早い段階から「どんな家で、どんな暮らしをしたいか」を考えておくことが大切です。
特に、賃貸を選ぶ際に直面する可能性のある保証人問題や入居制限を念頭に置き、自分の居場所を確保しておくことが、将来の安心につながります。

小さな家でも、収納や光の工夫、庭とのつながりを活かすことで、自分らしく快適に過ごせる空間になります。
そうして整えられた住まいは、何より心強い「終の棲家」となるはずです。